つらつら思うこと

特にテーマは決めずに書きます

伊勢物語第6段__草の上の露は何故見えた?

伊勢物語第6段のこの部分。


……あくたかはと
いふ河をゐていきけれは草の
うへにをきたりけるつゆをかれは
なにそとなんおとこにとひける
ゆくさきおほく夜もふけにけれ
はおにある所ともしらて神さへ
いといみしうなりあめもいたう
ふりけれは……
……しらたまかなにそと人のとひし時
つゆとこたへてきえなましものを
学習院大学蔵伝藤原定家筆本)

……あく
たかはといふ河をゐていきけれは草のう
ゑにをきたる露をかれはなにそと
なむ男にとひけるゆくさきはいとゝほく
よもふけけれは鬼あるところともしらて
雨いたうふりかみさゑいといみしうなり
けれは……
……白玉かなにそと人のとひし時
露とこたゑてけなましものを
(本間美術館蔵伝民部卿局筆本)

……あくたかはといふかはを
いていきけれはくさのうへにを
きたりけるつゆをかれはなに
そとゝひけれはをとこをに
あるところともしらて神さへ
いといみしうなりあめもいた
うふりけれは……
……しらたまかなにそと人のとひし
ときつゆとこたえてけなまし物を
(大島雅太郎氏旧蔵伝二条為氏筆本)

……章河といふ所を負て行けれは草の上にをきたる露を見て彼はなにそと男にとひけり行さきもいとゝとをく夜もふかゝりけれは鬼栖所ともしらすしてあめもいたくふり神もおとろ\/しうなりけれは……
……しらたまかなにそと人のとひし時
露とこたへてけなまし物を
慶応義塾大学蔵異本伊勢物語


《夜もふけにけれは》とあるので時は夜ふけということになる。平安時代だから当然外灯などは無いわけで人家の無い屋外は闇黒の世界だったはずだ。
その闇黒の中でどうして草の上の露が見えたのだろう。もちろんこの話はフィクションなのだが、フィクションであるにせよ余りにも状況設定が現実離れし過ぎていないか。
しかも《あめもいたうふりけれは》とある。雨が激しく降る夜中に、草の上の露を見て「かれは何ぞ」と尋ねるという、この甚だしい非現実性に誰も気づかないのだろうか。

1月に買った本

1月はヤフオクのみで12冊購入。

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★続古今集総索引《滝沢貞夫編、1974年11月発行、明治書院
ヤフオクshurintaro(R・T)東京都江東区
本体¥1,750+送料¥450=¥2,200

これは勘違いして落札してしまった。「続古今集総索引」という書名で、「古今集総索引」と同じ著者・同じ出版社なので「古今集総索引」の続編あるいは改訂版のようなものかと思って入札したのだけれど実際は鎌倉時代の勅撰集「続古今和歌集」の索引だった。
ただ書名は「続古今集総索引」だけれども単なる索引ではなくて「続古今和歌集」の翻刻も収められているので別に翻刻本を買う必要が無いのは良かった。「続古今和歌集」って単独の翻刻本は出てなくて、この本以外で探すと二十一代集をセットで買うしか無いんだね。
出品者は名前からみて中国系のようだ。箱も本体も綺麗な状態だった。

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★国文学解釈と鑑賞・1986年8月号/特集・古典文法をみなおす《佐伯梅友他著、1986年8月発行、至文堂》
ヤフオクka_me_002(ノースブックセンター)東京都八王子市
本体¥276+送料¥80=¥356

「特集・古典文法をみなおす」というタイトルなので学校文法批判を予想して落札し、それは大体当ってはいたのだけれど、具体的な内容ではいまいち知りたいこととはズレがある感じだった。
本は綺麗な状態だった。

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小野小町追跡《片桐洋一著、1975年4月初版1993年11月改訂新版、笠間書院
ヤフオクsilvertailcat0908(N・K)兵庫県明石市
本体¥300+送料¥0=¥300

小町について片桐洋一氏が書いているというので興味が湧いて落札した。まだ一部しか読んでないけどなかなか面白い。
買ったばかりの「続古今和歌集」に載っている小町の歌とこの本の巻末に収められている小町集の歌との間に微妙な違いがあるのも興味深い。
〔例〕
小町集……夢ならばまた見る宵もありなまし
    なになかなかのうつつなりけむ
古今集……夢ならばまたみるよひもありなまし
     なになかなかにうつつなるらん
本は安かったけど傷みはそんなに無かった。ただ若干の書込みが見られたが。

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角川ソフィア文庫/新版・古今和歌集・現代語訳付き《高田祐彦訳注、2009年6月初版2010年2月再版、角川学芸出版
ヤフオクccz6581402(のにわ書林)静岡県静岡市
本体¥427+送料¥250=¥677

文庫本の古今和歌集は尾上八郎氏による岩波文庫、窪田章一郎氏による角川文庫に続いてこれが3冊目だけど、訳付きは初めて。文庫本以外を含めても古今和歌集の訳付き本は小沢正夫氏の「日本古典文学全集」(小学館)、片桐洋一氏の「全対訳日本古典新書」(創英社)に続く3冊目だ。しかし歌の訳は難しいということもあるのだろうけど、どれも訳はいまいちという印象だなあ。まだ他に久曽神昇氏による講談社学術文庫、小町谷照彦氏によるちくま学芸文庫旺文社文庫もあるようだからいずれそれらも購入したい。
本は古書としてはまだ新しいので綺麗な状態で書込みも無かった。

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東海大学蔵桃園文庫影印叢書6/伊勢物語東海大学桃園文庫影印刊行委員会編、福井貞助解題、1991年4月初版、東海大学出版会》
ヤフオクppbookstore(フォルムコーポレーション)東京都新宿区
本体¥8,730+送料¥400=¥9,130

東海大学創立50周年記念出版とかで刊行された影印本。桃園文庫は故池田亀鑑博士の蔵書が寄贈されたものらしい。承久三年奥書本・卜部兼邦奥書本・豊原統秋筆本の三写本(福井貞助氏の解題によればいずれも流布本系だとか)の影印を収めている。影印本は縮小版が多いがこれはほぼ原寸大とのことで、先月購入したばかりの版本文庫を上回る伊勢物語影印本としてはこれまでで最大のサイズ。
この本は日本の古本屋サイトでは大阪の天牛書店で¥12,000で出ていて、いずれ購入する予定だったけれどヤフオクにそれより¥3,000も安く出ていたので無理して落札した。(12月に買い過ぎたこともあって1月のやりくりは超キビシー(;>_<;))
本は表紙にヤケがあり、帯に破れがあるけど中は綺麗だった。帯に限定出版と書かれているけど奥付には発行部数もシリアルナンバーも書かれていない。
出品者は新宿の美術書専門の書店らしい。

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ちくま学芸文庫/現代日本語文法入門《小池清治著、1997年6月1刷、筑摩書房
ヤフオクkogendo1(ミルマート)宮崎県宮崎市
本体¥110+送料¥164=¥274

「現代日本語文法入門」という書名から外国人向けの日本語教育の場で使われる日本語文法について書かれた本かと思ったのだが、普通の国文法の本だった。
本自体はまだ新しいけれどもマーカーペンによる線引きがかなりあった。

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★国文学解釈と鑑賞1977年11月号/特集・枕草子〈ほろびゆくものへの挽歌〉《秋山虔他、1977年11月発行、至文堂》
ヤフオクflame54454(S・K)高知県高知市
本体¥68+送料¥200=¥268

水道代の自振りの残額の範囲で買える本は無いかと探して結局この本にした。秋山虔・目加田さくを・田中重太郎・石田譲二・岸上慎二・馬場あき子・田中澄江等諍々たる顔ぶれが並んでいる。
出品者は先月の明解アクセント辞典を出品した人と同一人物。40年余り前の雑誌だが、小口に一つ小さなシミがあったほかは綺麗な状態で、ホチキスの針の錆も無かった。

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★天理ギャラリー・第41回展/物語と草子《1975年3月発行、天理ギャラリー》
ヤフオクjangarado5(阿武隈書房)福島県いわき市
本体¥300+送料¥180=¥480

神田にある東京天理教館内の天理ギャラリーで行われた「物語と草子」展の案内書として製作されたものらしい。奈良県天理市天理大学付属天理図書館の蔵書の一部が写真で紹介されている。
出品者が阿武隈書房というのは封筒を見て初めて知った。storeの表示も無かったし。
阿武隈書房は日本の古本屋でも見かける古書店でいくつかチェックしている本もある店だった。
本はパンフレット並の薄いもので、多少汚れもあり書込みもあるので価格相応という感じか。


★影印本・小倉百人一首《田中重太郎編、1969年1月発行、初音書房》
ヤフオクzen1951jp(T・T)大阪府羽曳野市
本体¥536+送料¥0=¥536

百人一首の影印本も一冊欲しいと思ったらヤフオクには二種出品されていた。本体はこちらの方が高かったけれども送料¥0なので送料込みだとこちらの方が安いのと、もう一種の方はAmazon等にも出品があるけれども田中重太郎博士のこの本は他に出品が無いのでこちらを落札した。
底本は伝今川了俊筆本で、百人一首の写本としては最古級とか。ほぼ原寸大だそうだがA5判の本の上部に頭注を付しているから原本は小さな本のようだ。
頭注のほか巻末には作者略伝もある。
本は表紙に汚れが見られるが中は綺麗だった。


★語源十二支物語 付=鳥獣名語源物語《山中襄太著、1974年11月初版、大修館書店》
ヤフオクa1114_1954(O・A)埼玉県さいたま市
本体¥300+¥164=¥464

山中襄太氏の「国語語源辞典」は若い頃に買って今も重宝しているが、他の本も欲しくなって検索したらヤフオクに何点か出品があった。ちょうどTポイントがYahooから500ポイントプレゼントされたので送料込み¥500以内で買える本ということでこの本を落札した。
山中襄太氏の経歴等は「国語語源辞典」「続国語語源辞典」には書かれていないので、この本の奥付で初めて知った。大学の研究者ではなさそうだと思っていたけど旧制中学の教師だったのか。
「国語語源辞典」「続国語語源辞典」では色々な語源説の紹介が主だったけど、この本では著者の考えが全面に出ていて、そうなると説得力に欠けるなあという印象。
本はカバーに汚れ、一部破れもあるが中は綺麗だった。
この出品者はほかにもたくさん安く出品しているので今後注目して行きたい。

角川ソフィア文庫百人一首《島津忠夫著、角川学芸出版

★死の使命/飛田慶子さんの生涯と使命《藤澤武義著、求道社》

中公新書/日本語の素顔《外山滋比古著、中央公論社

12月に買った本④

ヤフオクで買った本B

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★明解日本語アクセント辞典《金田一春彦監修、秋永一枝著、1958年6月1刷1968年9月18刷、三省堂
ヤフオクflame54454(S・K)高知県高知市
本体¥68+送料¥200=¥268

アクセント辞典も一つ欲しいなと思っていたら¥68という安さで出ていたので落札した。
函にも表紙にも金田一春彦監修としか書かれていないが、序に実際の著者は秋永一枝氏であることが書かれている。
単なるアクセント辞典ではなく、巻末にはアクセントの法則論まで書かれているのが凄い。
函に疲れはあるけれども本体は綺麗で、これで¥68は掘出しものだった。

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★鉄心斎文庫所蔵芦澤新二コレクション展Ⅳ/伊勢物語とその周辺《山本登朗解説、2003年11月発行、鉄心斎文庫伊勢物語文華館》
ヤフオクsinkonya(N・M)山梨県甲府市
本体¥990+送料200=¥1,190

前に買った奈良絵本の本と同じく鉄心斎文庫関係の本で、出品していたのも同一人物だった。
伊勢物語扇面書画帖の写真と解説が主だけど巻末には業平涅槃図や源氏物語・大和物語関係の写真などもある。
これも非常に美しい本で状態も極上だった。

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岩波新書395/日本語以前《大野晋著、1987年12月1刷、岩波書店
ヤフオクsamhanahana(A・I)愛知県一宮市
本体¥80+送料¥200=¥280

大野先生の本ということと「日本語以前」というタイトルから縄文時代の日本語について考察した本かと思って落札したけれどもタミル語ルーツ説を述べた本だった。まあこれはこれで面白いかも知れないが。
本の状態は新本並の綺麗なもので¥80は安い。

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★日本古典全書/更級日記《玉井幸助校註、1950年2月初版1980年2月21刷、朝日新聞社
ヤフオクtomo8po10mo5v(T・K)千葉県流山市
本体¥320+送料¥0=¥320

更級日記は何故か同じ定家筆本の影印本を二種類も持っているけど校注本が無いので校注本を一冊と思って一番安かったこの本を落札した。まあ日本古典全書だから安くても間違いは無いだろう。
本の状態も経年変化はあるものの傷みは少なくて良かった。

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古今和歌集《玉上琢彌編、1976年3月1刷1979年4月3刷、桜楓社》
ヤフオクhiroshimabooks(スマイルブックス)広島県北広島町
本体¥500+送料¥300=¥800

この本は、ヤフオクに載っていた写真で大江千里の「月見ればちぢに物こそかなしけれ」の歌(193)が「これたかの親王の家歌合に」とあるのを見て、これ出典は何の本だろうと興味を持って落札した。
読んでみるとこの本は下段に日本古典文学大系の本文、中段に元永本の翻刻、上段に注という構成で書かれているので、「これたかの親王」は元永本が出典と判った。偶然ではあるけれども元永本の翻刻を入手できたのは幸いだった。
この本、他にも二者が出品していて、この出品者のものは一番安かったのだけれど写真の印象では一番状態が良さそうだったので落札した。
実物は函にヤケはあるものの中は綺麗な状態だった。

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★王朝のみやび《目崎徳衛著、1978年2月発行、吉川弘文館
ヤフオクhosoe34(H・Y)兵庫県川西市
本体¥150+送料¥300=¥450

この本は伊勢物語の時代背景について述べた本。¥150と安かったし、目崎徳衛氏の本なら間違い無いだろうと思って落札した。
安くても状態は問題無かった。

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★校注平中物語《山田巖・水野清・木村晟共編、1970年5月発行、洛文社》
ヤフオクzneb6gida4sp9akat(O・Y)新潟県新発田市
本体¥100+送料¥164=¥264

伊勢物語・大和物語とともに代表的歌物語とされる平仲物語も一冊欲しいと思っていたら¥100で出品している人がいたので落札した。(確か昔影印本を一冊持ってた筈だけど無くなっているから多分猫ションの被害にでも遭って捨てたのだろう)
実物を見て驚いたけど、単なる校注本ではなくて影印61丁分122頁・翻刻及び五注釈本文対校205頁・詳細な校注99頁を収めた分厚い本で本当に¥100で良いの?という感じだった。(ただし解題は無い)
若干のヤケなどはあるけれども読むには全く問題無い状態。

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★全解枕草子《三谷栄一・伴久美著、1958年9月初版1971年1月17版、有精堂》
ヤフオクbook_box_japan(H・I)愛知県豊田市
本体¥300+送料¥300=¥600

ヤフオクの写真から分厚い本と判ったので、森本茂著「伊勢物語全釈」のような専門書と思って落札したのだけれども、実際は全段全語の品詞分解を行っている学習参考書だった。まあそれはそれで役に立つから良いが。
段数の表記が池田亀鑑博士の岩波文庫本とはかなり違っている。どちらも底本は三巻本と書かれているが、どこから段が変わるかという判断に違いがあるようだ。
出品者は豊田市のリサイクルショップのようだが、封筒に差出人の住所氏名が無かったのが気になった。

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★日本語音韻の研究《金田一春彦著、1967年3月発行、東京堂出版
ヤフオクtoramatumaru(S)神奈川県湯河原町
本体¥900+送料¥0=¥900

金田一春彦の同一語源の語根は同一アクセントという説について詳しく知りたかったのでこの本を落札したのだけれども残念ながらこの本には書かれていなかった。それでも音韻論の概説書として有益な本だろうとは思うけれども。
日本の古本屋で見ると元は函があったようなのだが、送られて来た本は函なしの裸本だった。とは言え汚れたり傷んだりはしていなかったし書込みも無かったから良いが。

12月に買った本③

今月初めて参加したヤフオクでは19冊購入したので、まずはヤフオクAとして10冊。

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伊勢物語絵《伊藤敏子著、1984年3月初版、角川書店
ヤフオクrupan2009bird(ワビブック)兵庫県姫路市
本体¥1,700+送料¥800+振替手数料¥130=¥2,630

この本は日本の古本屋のサイトでは最安値が¥8,000で、興味はあっても気安く買える値段ではないので購入は考えてはいなかったのだけど、¥1,700という値段に惹かれて入札、すると期限はまだ先の筈なのに即落札になって購入に至った。届いた本を見ると表紙にヤケがあり裏見返しにシールか何かを剥がした跡があるけれど中は綺麗だった。天の所に飛騨国際工芸学園図書館とゴム印が押されているから図書館の除籍本なのだろう。(学校は既に廃校になっているようだ)
A4判の大判本で44頁のカラー頁、286頁のモノクログラビア頁、186頁の力作の解説が収められている分厚い本。
写真を見るだけでも楽しい。

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伊勢物語新釋《吉澤義則監修、西義一著、1948年8月初版1951年5月7版、有精堂》
ヤフオクniigatamagajin(T・K)新潟県見附市
本体¥630+送料¥164=¥794

吉澤義則博士の著書かと思って購入したのだけど、吉澤義則監修というだけで著者は別人だったし、内容にも見るべきものは無い上に戦後の経済事情の良くない時期の本だから紙質も悪く傷みが激しい。これは失敗だった。

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放送ライブラリー24/伊勢物語の世界《森野宗明著、1978年11月1刷、日本放送出版協会
ヤフオクmilkylander8(H・T)岡山県岡山市
本体¥600+送料¥164=¥764

森野宗明氏の伊勢物語講談社文庫に続いて二冊目になる。(他に「歴史読本臨時増刊・日本語の起源と歴史を探る」〈1994年12月発行、新人物往来社〉に収められている〈「あなや」考〉もある)
この本は後書きによれば1975〜76年にNHK教育TVで放送された市民大学講座を元に書かれたものらしい。
森野宗明氏は国語学者だから語釈中心のアプローチかと思うと意外なことに国文学的な内容になっている。う〜ん、国文学者の書いた解説はいろいろ出ているから国語学者らしい解説が読みたかったな。
本は線引きが一箇所あるものの、ほぼ綺麗な状態だった。

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★鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録・第二十集・奈良絵本《山本登朗解説、2001年4月発行、鉄心斎文庫伊勢物語文華館》
ヤフオクsinkonya(N・M)山梨県甲府市
本体¥990+送料¥200=¥1,190

芦沢夫妻が創設した鉄心斎文庫が一般公開を行っていた頃に主に入館者向けに作られ販売されていた本らしい。
これは奈良絵本特集で、嵯峨本の版画と、同じ場面を描いた江戸中期の奈良絵本とを比較しながら山本登朗氏が解説している。奈良絵本の美しさに心奪われる。この本は買って良かった。
本の状態も非常に良くて新本同様だった。

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★全対訳日本古典新書/古今和歌集《片桐洋一訳・注、1980年6月初版1987年5月6版、創英社》
ヤフオクnekomanma6551(ねこまんま堂)神奈川県厚木市
本体¥100+送料¥300=¥400

伊勢物語の研究者としても著名な片桐洋一氏による古今和歌集の訳校注本。
創英社全対訳日本古典新書シリーズの一冊として出たもので底本は伊達家旧蔵藤原定家筆本。原本に無い真名序は俊成筆昭和切に拠ったと書かれているがWikipediaには昭和切には真名序は無いとある、どうなんだろう。
新書版に原文・校注・訳を収め、さらに解説・作者索引・和歌索引(これは初句~五句のどの句からも引けるようになっている)も収めているので新書版としては異例の600頁を超える分厚い本になっている。
書名には「全対訳」とあるが、対訳になっているのは仮名序・真名序のみで歌の訳は歌の左側に小文字で書かれている。歌も対訳にしたらもっと分厚い本になっていただろう。詞書・左注の訳は省略されている。
語釈で気になったのは193の歌の「ちぢ」の説明。片桐氏は「ち」を二つ重ねて強調したものとしているが、後の「ち」を助数詞とする窪田章一郎氏の説明の方がすっきりする。(日本古典文学大系佐伯梅友]・日本古典文学全集[小沢正夫]は片桐氏と同じ)
本はカバーは汚れているし、一部破れもあるが中は問題なく書込みも無かったから¥100は安い。

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★角川文庫/古今和歌集《窪田章一郎校注、1973年1月初版1980年1月11版、角川書店
ヤフオクkensan98121(O・K)宮城県丸森町
本体¥100+送料¥164=¥264

この本も底本が伊達家旧蔵藤原定家筆本で片桐洋一氏の本と同じ。ただ真名序は貞応二年本に拠っている。
片桐氏の本より7年早く出ているが、こちらは訳無し。それでも原文・校注・解説・作者索引・和歌索引(初句・四句)のほか異本にのみある歌29首も収めていて、文庫本としては頑張った内容。岩波文庫旧版の尾上八郎氏校訂本の素っ気なさとは対照的。
本はヤフオクに載っていた写真では結構傷んでるように見えたけど実物はカバーにスレはあるものの中は綺麗だった。これも¥100は安かった。

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★宮本長則氏蔵清輔本古今和謌集《日本古典文学会編、山岸徳平解説、1973年4月発行、ほるぷ出版
ヤフオクeco_works_jp(エコワークス)埼玉県三芳町
本体¥3,000+送料¥756=¥3,756

Amazonから買った清輔本は翻刻本だったけど、これは原本の影印本。
翻刻本を買った時は影印本も出ているとは知らなかったくらいなのに、こんなに早く影印本が入手できるとは幸運だった。
本の状態も良く、先月購入した伝民部卿局筆本伊勢物語に続いてこの本も帙に包まれていた。帙で包んであると、この本は大切にしなければと思うね。

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和泉書院影印叢書28/鈴鹿本大和物語愛媛大学附属図書館蔵《糸井通浩解題、1981年10月初版1刷、和泉書院
ヤフオクwhiteaguu(T・Y)東京都江戸川区
本体¥1,000+送料¥620=¥1,620

大和物語の影印本としては在九州国文資料影印叢書の九大蔵支子文庫本に続く二冊目になる。
支子文庫本に続いてこの鈴鹿本も六条家本系のようだ。糸井氏の解題は僅か3頁の短いもの。
本の状態は表紙及び天に傷みは見られるが中は問題無かった。

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★伊達本古今和歌集藤原定家筆《久曽神昇編、1975年4月初版、笠間書院
ヤフオクkasaya431(I・Y)岡山県倉敷市
本体¥100+送料¥350=¥450

伊達家旧蔵藤原定家古今和歌集の影印本。この本は何種も影印本が出ているようだけど、1975年に笠間書院から出たもの。別冊の解説は久曽神昇氏。
函にヤケ・汚れはあるが中は綺麗だった。定家筆本(これは伊勢物語の伝定家筆本とは違って本物の定家筆のようだ)が¥100は嘘みたいな安さだ。

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國文學解釋と鑑賞/1956年11月号/特集・伊勢物語の研究と展望《伴久美他、1956年11月発行、至文堂》
ヤフオクbox2008155(T・K)新潟県見附市
本体¥600+送料¥164=¥764

この本はヤフオクに載っていた写真を見たら目次に伴久美氏の名が出ていたのでオオッと思って入札した。池田亀鑑氏・大津有一氏・福井貞助氏など諍々たる顔ぶれの名が並んでいるし読みでがありそうだ。
本はホチキスの錆による汚れはあるが60年余を経た本としては良い状態か。
出品者のIDは吉澤義則「伊勢物語新釋」の出品者とは違っていたが、送られて来た封筒の差出人を見たら同一人物だったのでアレ?と思った。

12月に買った本②

Amazonから買った本は10冊。

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★必読古典/竹取物語伊勢物語方丈記 付折たく柴の記うひ山ぶみ・玉勝間《西谷元夫著、1990年7月初版1995年7月5版、有朋堂》
Amazonもったいない本舗(山梨県都留市
本体¥481+送料¥350=¥831

西谷元夫氏の伊勢物語の参考書は既に「精選古典14/伊勢物語 付大和物語」《1986年6月初版1995年7月増補8版、有朋堂》を持っているが、この「必読古典」は「精選古典」と同じなのか違うのか気になってはいたものの、以前は¥1,800くらいしてたので買うのは見送っていたのだが、かなり安くなったので購入してみた。
結局内容は「精選古典」とほぼ同じ。むしろ「精選古典」が23段分の抄出であるのに対して「必読古典」は8段分と少ないので伊勢物語だけ見るのなら「精選古典」だけで十分。ただ本居宣長を取り上げた学習参考書は珍しいので、その面では存在価値のある本かも知れない。
本の状態は綺麗で書込みも無かった。学習参考書は書込みのあるものが普通に売られているから、これはありがたい。もったいない本舗は久々になるけどまずまず信頼して良いマーケットプレイスだろう。

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★日本古典全書/堤中納言物語落窪物語《松村誠一校註(堤中納言物語)・所弘(落窪物語)、1951年12月初版1972年6月16版、朝日新聞社
Amazon坂東太郎(千葉県東金市
本体¥1+送料¥257=¥258

堤中納言物語落窪物語ともに訳本はあるのだけど原文の載っている本が無かったので校註本も一冊欲しいと思い購入した。
松村誠一氏は既に持っている「完訳日本の古典」の土左日記の訳校註を行っている人でもあるので安心できるし、安かったのでこの本を選んだ。月報も付いていた。ただ66年も前に書かれた本だから伝本関係の記述などは今は状況が変わっているのではないかと思う。
¥1本だし坂東太郎は初めて購入したマーケットプレイスだったけど本はさほど傷みも無く書込みも無く問題無い状態だった。

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古今和歌集 花山院師継筆《中田武司編、1996年4月初版1刷、専修大学出版局
Amazon m書房(静岡県沼津市
本体¥2,000+送料¥257=¥2,257

古今和歌集の影印本。この時点では在九州国文資料影印叢書の九大細川文庫蔵三条西実隆筆本に次ぐ二冊目の古今和歌集の影印本。花山院師継筆本は凡例の記述によれば貞応二年本系としては現存最古の伝本とのこと。
中田武司氏による解題と初句索引があるが、初句索引は国歌大観の歌番号で示されているものの、影印部分の欄外には頁数の表示があるのみで歌番号の表示は無いので、この点はややチグハグ。
サイズはB6判よりやや縦長。大きくはないが字は鮮明なので特に読み難くはない。
本の状態は注意して見ればカバーにスレはあるものの普通に見れば気にならないレベルで中は非常に綺麗だった。
m書房は検索しても何もヒットしないし、Amazonの評価は高いものの出品数が少ないので個人営業に近い通販専門店なのだろうか。

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★日本古典全書/古今和歌集《西下経一校註、1948年9月初版1970年12月15版、朝日新聞社
Amazon智林堂書店(奈良県奈良市
本体¥1+送料¥299=¥300

西下経一氏は古今和歌集の研究では久曽神昇氏とともに大きな足跡を残した人なので、この校註本は古今和歌集研究の必携書だろうと思い購入した。
底本は貞応二年本系の宮内庁書陵部蔵頓阿本。
智林堂書店は近鉄奈良駅前商店街にある古書店でブログもある。ブログはなかなか興味深い内容だが、今回は発送メールが届いてから本が届くまで5日も
かかったのと納品書が付いていなかったのが印象としてマイナスだった。本の状態は¥1本でも良い状態だった。月報付。
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★清輔本古今和歌集・上下《日本古典文学会編、池田利夫他翻刻、竹鼻績解題、1974年1月発行、日本古典文学刊行会》
Amazon BookCloud T(長野県上田市
本体¥1,481+送料¥257=¥1,738

非定家本系の清輔本の一本である宮本長則氏旧蔵本古今和歌集翻刻本。
249「吹くからに」の歌の作者名が「ふむやのあさやす」となっているなど興味深い。おそらくは定家本よりも古今和歌集原撰本に近い本だろう。
函入りだがカバーは無い。カバーはもともと無かったと思われる。上巻の底部に、函のホチキスの針の錆が付着したらしい茶シミがあるのが目立つほかは函・本体とも至って綺麗。
BookCloud T はこれが二度目の購入で、特に問題無いマーケットプレイスと思う。

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伊勢物語評釈《上坂信夫著、1969年1月発行、有精堂出版》
松尾堂(埼玉県所沢市
本体¥759+送料¥257=¥1,016

伊勢物語の訳校註本だけれども、訳や語釈よりも【評】と書かれた各段の解釈に独自性が見られる。ただ、この人の解釈に同意するかは別だが。
巻末に俊頼髄脳・知顕集など古註をまとめているのは便利。
本の状態は傷みは少ないが、書込み・線引きが若干見られた。

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岩波文庫古今和歌集嘉禄本《尾上八郎校訂、1927年11月1刷1963年1月33刷、岩波書店
Amazon古書籍蝸牛(兵庫県西宮市)
本体¥1+送料¥257=¥258

昭和初期に出た本で、底本は著者所蔵の嘉禄二年本系写本とか。
翻刻のみで訳・語釈・注釈等一切無い。
¥1本だけど全体的な薄いヤケはあるものの目立つ傷みはなく、パラフィンカバーも付いていた。

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★日本古典文学全集7/古今和歌集《小沢正夫校注・訳、1971年4月初版1981年5月13版、小学館
Amazonあやみ堂本店(千葉県旭市
本体¥399+送料¥257=¥656

小学館の旧版日本古典文学全集の古今和歌集で月報付。底本は貞応元年本系の高松宮家旧蔵伝二条為世筆本。貞応元年本系は珍しいが内容は真名序が無い他は貞応二年本と大きな違いは無いようだ。(この本は真名序だけは貞応二年本に拠って掲載している)
原文・校注だけでなく訳・歌ごとの解説も付きさらに寛平御時后宮歌合など三つの歌合なども収めたかなり欲張った内容の本だからそれなりのボリュームがある。
これで目立つ傷みも無くてこの価格は安い。

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★日本文学研究資料叢書/平安朝物語I_竹取物語伊勢物語_《日本文学研究資料刊行会編、阪倉篤義・片桐洋一他著、三谷邦明解説、1970年11月初版1975年2月再版、有精堂》
Amazonあやみ堂3号店(静岡県掛川市
本体¥870+送料¥257=¥1,127

雑誌などに発表された研究論文をまとめた本。片桐洋一氏の「伊勢物語の成長に関する覚え書」がやはり目玉か。
函はやや疲れが見えるが本体は綺麗な状態だった。

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★校註伊勢物語《松尾聰・永井和子著、1968年4月初版2006年4月21版、笠間書院
Amazon青空書房(沖縄県豊見城市
本体¥1+送料¥340=¥341

この本は若い頃に買った本が有るのだが、いっぱい書込みしちゃったので綺麗な本も一冊欲しいと思って購入した。
青空書房は初めて購入したが、¥1でも綺麗な状態で書込みも無く傷みも無かった。昔買った本とは違う装丁の新装版だった。
ただ納品書に店名の記載が無いのがちょっと気になったが。

12月に買った本①

今月は日本の古本屋サイト、Amazonに加えて初めてヤフオクからも購入した。

日本の古本屋サイトから購入した本は2冊。
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古今和歌集〔建久二年俊成本〕と研究《久曽神昇・竹本元晛編著、1959年8月発行、未刊国文資料刊行会》
渥美書房(東京都新宿区)
本体¥1,400+送料¥440+振替手数料¥130=¥1,970(後払い)

古今和歌集では初めての非定家本系の本になる。と言っても俊成本は比較的定家本に近い本とされているが、それでも994の「風ふけば沖つ白浪たつた山」の歌が「ひとりこゆらん」ではなく「ひとりゆくらん」になっているなど、なかなか興味深い。
俊成は何度も古今和歌集の書写をしているとのことで、俊成本にも幾つかの系統があるようだけど、この建久二年本は穂久邇文庫蔵の一本のみの孤本のようだ。古今和歌集Wikipediaの筆者も建久二年本の名を挙げているだけで本の内容には触れていないので読んでいないのだろう。
影印本ではなく翻刻本で、翻刻の後に研究とあるのは通常の解説・解題に相当するもので、研究はやや大げさ。
国歌大観による歌番号及び初句索引付き。
限定第307号と奥付にあるけど何部発行したのかは不明。
B6判で232頁の小ぶりな本で、表紙は厚手のしっかりしたものだがカバーや函は無い。これは初めから付いていなかったようだ。
見返し・小口のヤケはやや目立つけれども、書込み・破れは無く、普通に読む分には問題ない。
初めは五十嵐書店で買うつもりでいたけど、直前になって渥美書房が五十嵐書店より¥100安く出しているのに気づいたので渥美書房から購入した。渥美書房から買うのは今回が初めてだけど、日本の古本屋サイトでは度々目にしている書店で比較的安い店という印象がある。

f:id:nobinyanmikeko:20171223002937j:plainf:id:nobinyanmikeko:20171223003108j:plain伊勢物語━━慶長14年刊━━版本文庫1《片桐洋一解題・翻刻、1974年5月発行、国書刊行会
八尾文庫(大阪府八尾市)
本体¥3,000+送料¥560+振替手数料¥130=¥3,690(後払い)

いわゆる嵯峨本の影印本。嵯峨本は既に慶長13年刊嵯峨本の和泉書院刊の影印本を持っているが、支子文庫の伊勢物語影印本の解説に「本文は慶長14年刊嵯峨本に近い」とあったのが気になったのと慶長13年刊の嵯峨本とどう違うのかも知りたかったので購入した。しかし本文の違いも小さく、版画はほぼ同じものなので無駄と言えば無駄な買物になってしまったけど、A5判の和泉書院版に対してB5判をやや上回る大判の本なので、字も絵も見やすいのは良い。
この本も五十嵐書店で¥2,500で出ていたけれど一部に折れなどがあると表示されていて、八尾文庫は美本と書かれていたので¥500高いけれども美術本的な要素もあるので状態が良い本をと思い八尾文庫から購入した。ところが届いた本を見てビックリ。「え、これが美本?」と落胆するような状態。特に函は角のスレが目立って美本というには程遠い状態。中は美本と言う程ではないけれど酷く傷んでいるというわけでもなかったが。
八尾文庫は初めて購入した店だけど通販専門店らしい。まだ他にもいずれ八尾文庫から購入したいと思っている本があるのだけど、ちょっと考えてしまうな。

11月に買った本

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★「唐宋伝奇集」上下《今村与志雄訳、上1988年7月1刷1993年10月10刷・下1988年9月1刷1993年5月8刷、岩波書店岩波文庫
井筒屋古書部(福岡県)
本体揃¥500+送料¥220+振替手数料¥130=¥850

伊勢物語69段のいわゆる狩の使の段は唐の元稹の小説「鶯々傳」と似ており「鶯々傳」をモチーフとした創作ではないかとの説が出ているので「鶯々傳」を読んでみたいと思って購入した。
「鶯々傳」は上巻の最後に収められていて、解説は下巻の巻末に収められている。
読んだ印象ではそれほど似ているとも思わなかったし、「鶯々傳」が平安初期の日本に入って来ていたことを示す記録も無いようなので、「鶯々傳」モチーフ説は疑問。
本は日本の古本屋で検索して一番安い井筒屋から購入した。井筒屋は先月も陽明文庫本伊勢物語・大和物語を購入したが、陽明文庫も今回の唐宋伝奇集も安くても良い状態で送られて来たので良心的な店だと思う。

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★ 「品詞別日本文法講座」全10巻揃《鈴木一彦&林巨樹編、明治書院
 ①品詞総論(阪倉篤義他、1973年1月初版)
 ②名詞・代名詞(永山勇他、1972年11月初版)
 ③動詞(渡辺実他、1972年10月初版)
 ④形容詞・形容動詞(春日和男他、1973年3月初版)
 ⑤連体詞・副詞(塚原鉄雄他、1973年4月初版)
 ⑥接続詞・感動詞(松井栄一他、1973年5月初版)
 ⑦助動詞1(吉田金彦他、1972年9月初版)
 ⑧助動詞2(北原保雄他、1972年12月初版)
 ⑨助詞(内尾久美他、1973年2月初版)
 ⑩品詞論の周辺(築島裕他、1973年6月初版)
日本書房(東京都千代田区
本体¥3,000+送料¥700=¥3,700

伴(内尾)久美氏について調べているうち、伴氏がこの本の助詞編の一部を書いていることを知って、値段も10冊揃で¥3,000と安いので購入した。
これだけ纏まった文法書を買うのは初めて。とは言え文法は追究するほど訳がわからなくなるような分野だから、これだけ読めば十分なんてことは無いのだが。
各巻末の資料集はなかなかの力作で役に立ちそうだ。
日本書房はいつものことながら振替手数料を負担しなくても良いのは助かる。

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★「本間美術館蔵伝民部卿局筆本・伊勢物語」複製本《日本古典文学会編、竹鼻績解題、1976年4月発行、ほるぷ出版
西田書店(神奈川県横浜市
本体¥4,320+送料¥400+振替手数料¥130=¥4,850

これは前から欲しかった本でやっと手にできたという感じ。
以前に日本の古本屋サイトを見た時には名古屋の大学堂書店で¥4,000で出ていたので大学堂書店から買うつもりでいたのだけど、いざ買おうと思ったら大学堂書店のは目録から消えていてどうやら売れてしまったようだ。やむを得ず日本の古本屋サイトで一番安かった西田書店に変更して購入したけど、40年以上も前の本で値段も他店より安いのに綺麗だったので驚いた。桐箱も真新しく見えるし、本が帙に包んであるなんてのも初めてだし、本体も製本屋から送られて来たばかりのような綺麗な状態で、とても古本という感じではなかった。西田書店から買って良かった。
また原本の朱入れの部分がそれと判るように赤字で印刷してあるというのも初めてで感動した。

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★「助詞・助動詞の研究」(橋本進吉著作集8)《橋本進吉著作集刊行委員会編、1969年11月1刷1973年10月3刷、岩波書店
浪月堂書店(北海道函館市
本体¥500+送料¥510+銀行振込手数料¥432=¥1,442

「品詞別日本文法講座」の助詞編を読んでいたら参考文献としてこの本が挙げられていて、日本の古本屋で見たら¥500と安い店があったので注文してみたのだけど、読んでみてちょっとガッカリ。橋本進吉自身が書いたものではなくて、大学の講義のための草稿や受講者のノートをもとに編集者がまとめたものなので、論文ではないから概説程度の内容。
値段が安いからと思って注文したのだけど、そんなに分厚い本でもないのに送料が結構高いし、郵便局で振替用紙に書き込もうとしたらメールに振替口座番号は無く、結局銀行振込になったので郵便振替より¥302も高い銀行振込手数料を負担する破目になった。もうこの店からは買いたくないな。

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★「新典社叢書8・増補改訂古今和歌集」《杉谷寿郎&菅根順之&半田公平編、1981年4月初版1994年4月増補改訂8刷、新典社》
Amazonトマト書房(愛媛県松山市
本体¥420+送料¥257=¥677

伊勢物語古今和歌集との関係を無視できないのでこれから少し古今和歌集の諸本を揃えて行きたいと思い購入した本。
とはいえ内容はよく判らないままの購入だったけど、定家本系ではあるけれども日本古典文学大系が底本とした貞応二年本系ではなく嘉禄二年本系の高松宮家旧蔵本を底本とした校注本。嘉禄二年本系には真名序が無いが真名序は貞応二年本のものを載せている。
校注本と言っても編者が校注を書いているのではなく、各種歌学書・歌論からの引用。できれば出典についての説明も欲しかった。
Amazonマーケットプレイスには通販専門店が多いが、このトマト書房は店舗販売もしている店のようだ。安かったけど、本は綺麗な状態だった。

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★「古今集総索引」《滝沢貞夫&西下経一編、1958年9月発行、明治書院
Amazonあやみ堂3号店(静岡県掛川市
本体¥327+送料¥257―値引¥50=¥534

索引作りは手間がかかるので索引は高価なものが多いが、安価な索引があったので注文してみた。するといきなり在庫確認メールで、表示は「良い」だけれども見たら状態が良くないのでキャンセルしますか?それとも¥50値引きにしますか?という事だったので値引きで購入した。届いた本を見たら状態はそんなに悪くもないし、良心的なマーケットプレイスだなと思った。最近Amazonマーケットプレイスは送料を引き上げた所が多いが、トマト書房もあやみ堂も¥257で頑張ってるというのも良い。
索引だけれども仮名序は全文が翻刻され校異も載っている。真名序は索引の対象になっていない。索引は仮名序編・歌語編・詞書左注編に分かれている。品詞などについては余り注記が無く、とりあえず同一語を検索できるようにしましたという感じの索引。

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★「日本古典文学大系9/竹取物語伊勢物語・大和物語」《阪倉篤義校注(竹取物語)・大津有一&築島裕校注(伊勢物語)・今井源衛阿部俊子校注(大和物語)、1957年10月1刷1969年8月13刷、岩波書店
Amazonあやみ堂千葉本店(千葉県旭市
本体¥127+送料¥257=¥384

これは昔若い頃に買った本を今も使っているのだが、かなり傷みが激しいので少しましなものをと思って購入した。
安かったけど書込みも無いし月報も付いていたから良かった。

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★「日本古典文学大系8/古今和歌集」《佐伯梅友校注、1958年3月1刷1969年9月12刷、岩波書店
Amazonあやみ堂千葉本店(千葉県旭市
本体¥366+送料¥257=¥623
これも数年前に神保町で¥200で投売りされてた本を使ってるけど書込みがあるのでもう少しましなものが欲しくなって購入した。
伊勢物語の方にはパラフィン紙カバーが付いていたが、こちらはカバーは無し。でも函や本体はこちらの方が綺麗だから伊勢物語より少し高いだけのことはある。これも月報付きだった。

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★「カラー版古今和歌集」《小町谷照彦編、1988年4月1刷2014年3月6刷、㈱おうふう》
Amazonもったいない本舗
本体¥1+送料¥350=¥351

本というよりパンフレットのような形状で50頁にも満たない薄い本。
ただ元永本とか高野切とか影印本を買ったら高価なものを一部なりともカラーで見られるのは嬉しい。