つらつら思うこと

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お薦めの古語辞典

古語辞典もだいぶ揃って来たので(http://nobinyanmikeko.hatenadiary.jp/entry/2018/07/11/175823)この中から私がお薦めしたいと思う古語辞典をいくつか挙げてみたいと思う。

ネットには既に「お薦めの古語辞典」を挙げているサイトもあるけど、そこでは高校の国語教師らしい人によって選ばれているので、要するに学校文法と異なる記述のある辞書は跳ねられている。子供たちを混乱させるのは良くないという考えなのだろうが、しかし学校文法を一切の批判を許さない絶対権威として崇め奉るのが正しいとは私は思わないので、学校文法とは異なる考え方に立つ古語辞典も含めて優れた辞書と思うものは推薦しようと思う。



❂時代別国語大辞典上代編(上代語辞典編修委員会編〈代表:澤瀉久孝〉、1967年12月、三省堂

上代・平安・鎌倉・室町・江戸の各時代をカバーする時代別古語辞典として企画されたが、結局上代編一冊、室町編五冊を出しただけで終了となったのが惜しまれる。(https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/dicts/jidai_kokugo.html
上代に特化した古語辞典は現在に至るもこの辞書のみで、B5判と大判で活字も大きく見やすいし、上代音の甲類・乙類の別も一目で判るように工夫されている。
巻頭の上代語概説も力のこもったものだし、付録も上代の助数詞一覧・上代の諺一覧など他の辞書には無いものがある。万葉仮名一覧は他にも小学館古語大辞典・岩波古語辞典・講談社古語辞典にもあるが、この辞書では出典別にどの字がどの文献に使われているかが一目で判るようになっているのは特筆に値する。
収録語数8,500は古語辞典全体では下位の方になるが、これは上代に用例のある語に限った以上は当然なのでマイナス要因にはならないし、他の古語辞典には無い項目も多数ある。
用例が豊富で歌には国歌大観の歌番号も付けられている。
各項目ごとに執筆者名が記載されているのも信頼性を高めている。(その一方で、多数の執筆者によって書かれているために、項目によっては記述内容に相互矛盾のみられるものもある)